ラウンジの仕事内容とは?未経験者向けに1日の流れ・服装・体入まで解説
ラウンジという言葉は聞いたことがあっても、実際に何をする仕事なのかは分かりにくいものです。この記事では、ラウンジの業態としての位置づけ、出勤から退勤までの1日の流れ、服装や接客のイメージ、応募前に確認しておきたいことを順に整理します。未経験の方が不安に思いやすい点を中心にまとめました。
そもそもラウンジとはどんな店か
「ラウンジ」という言葉は、もともとホテルや劇場、空港などにある休憩室や社交室、待合場所を指す言葉です。そこから転じて、接客をともなう飲食店の呼び名としても使われるようになりました。現在でも空港やホテルに行くとラウンジと呼ばれている休憩スペース(もしくは休憩を目的とした有料施設)が存在します。
それとは別に、ナイト系求人に載っている接待飲食店としてのラウンジは、キャバクラとスナックの中間的な位置づけのお店で、スナックと決定的に違うところは、客の隣に座る「接待」を伴うところです。また、キャバクラと違うところは、複数の客を1人のキャストが対応したりして、必ずしもマンツーマンではないというところです。また、キャバクラよりも厳しいノルマやペナルティが少ないため、落ち着いた雰囲気で会話を中心に過ごす店が多い、とイメージしておくとよいでしょう。
ただし、同じ「ラウンジ」でも、地域によって指す業態が異なります。接待飲食店の呼称としての「ラウンジ」は、関西や九州で広く使われていると説明されています。また、東北地方や西日本ではママのいるスナックを「ラウンジ」と呼ぶ一方、東京周辺では会員制ラウンジを指す言葉として定着しているとされていて、定義が曖昧なところがあるため、注意が必要です。
一部の会員制ラウンジは少し違う業態
一部の会員制ラウンジは、一見さんお断りの完全会員制の社交場になります。女性会員と呼ばれる女性(この場合は女性は従業員ではなく、客のような感覚で接客にあたります)が男性会員(客ですが、厳選された男性会員になります)の席に付くものの、接待は行わない飲食店とされています。そのため、常時接待を行う風俗営業(接待飲食店)には該当しないとされています。
東京の西麻布(にしあざぶ)が発祥と言われ、2010年前後から西麻布・六本木・恵比寿(えびす)・銀座・青山などを中心に広まった業態です。会員の紹介や入会審査が必要で、一見(いちげん)の客は入れない形をとる店が多いと、複数の情報源が述べています。
求人を見るときは、そのお店が一般的なラウンジなのか会員制ラウンジなのかで、雰囲気も客層も変わってきます。地域と店名だけで判断せず、募集内容をよく読むことをおすすめします。
仕事内容の中心は「会話」
やはりナイトワークの基本は会話による接客です。ラウンジの接客の場合は、来店した客のテーブルに複数のキャストが付き、会話を中心に時間を過ごすスタイルが基本と説明されています。特別な話術が最初から必要というより、相手の話を聞く姿勢が土台になります。
お酒作りや灰皿交換については、店舗によって扱いが分かれます。黒服と呼ばれる男性スタッフが担う店がある一方、キャバクラに近い形でキャストが行う店もあります。
黒服とは、主にキャバクラ・クラブ・ラウンジなどで働く男性スタッフの総称です。黒いスーツを着用することに由来し、開店閉店の準備、ドリンク提供、キャストのサポート、レジ(キャッシャー)などの業務を担います。
覚えておくと安心な言葉
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| フリー | 指名のない客のこと |
| ヘルプ | 指名キャストが席を離れた際などに一時的に付くキャスト |
| 同伴 | 出勤前に客と食事などをしてから一緒に店へ行くこと |
| アフター | 営業終了後に客と出かけること |
同伴とアフターは混同されやすいのですが、タイミングが違う別の言葉です。同伴の場合は手当(同伴バック)が出ることが多く、どちらも扱いは店舗によって異なるため、面接の場で確認しておくと安心です。
出勤から退勤までの1日の流れ
営業時間の一例として、18時から深夜0時までという時間帯で営業するラウンジが紹介されています。あくまで一例で、実際の時間は店舗ごとに異なります。ここでは、その時間帯を想定した一般的な流れを挙げます。
- 出勤・着替え・身支度
- 開店前のミーティングや準備
- 来店した客のテーブルに付き、接客
- 席の入れ替わりに合わせて別のテーブルへ
- 閉店後の片付けと連絡事項の確認、退勤
1テーブルにずっと付き続けるとは限らず、状況に応じて席を移ることがあります。席の入れ替わりや、誰がどの席に入るかの進め方は、店舗によって異なります。初日に自分で判断する必要はないので、指示を受けてから動く形で問題ないでしょう。
ラウンジは、出勤日や出勤時間を自分で決められる「自由出勤制」をとる店が多いと、複数の求人系情報源が述べています。学業や別の仕事と両立したい方には検討しやすい形ですが、シフトの決め方は店舗によって差があります。
初めて席に付くときのイメージ
未経験の方が一番緊張するのは、最初に席へ入る瞬間かもしれません。とはいえ、席に着いたらまず挨拶をして名前を伝える、という入り方は多くの場面で通用します。何を話すか完璧に決めてから座る必要はありません。大抵の場合、いきなり1人で接待をすることはなく、先輩スタッフがついてくれるので、最初に確認しておきましょう。
会話は、相手の話を聞いて、そこから質問を重ねる形が基本になります。無理に自分の話で場をつなごうとするより、相手が話しやすい流れを作るほうが負担も少ないでしょう。沈黙が生まれても慌てず、飲み物の減り具合を見たり、話題を変えたりして間を取る方法があります。
ラウンジの接客はマンツーマンではなく複数のキャストで席に付くスタイルが基本と説明されています。つまり、一人で会話を背負う場面ばかりではないということです。困ったときに周囲のキャストやスタッフへどう合図を送るかは、体入や初日に聞いておくと動きやすくなります。
服装とキャバクラとの違い
ラウンジは私服やワンピースなどで働ける店が多いと説明されており、ドレス着用が一般的とされるキャバクラとの違いとして挙げられることがあります。手持ちの服から始められる場合もあるという点は、初期の負担を考えるうえで参考になるでしょう。
とはいえ、「私服可」と書かれていても、店の雰囲気に合う服装を求められることはあります。お店によってはガチガチのドレス着用の場合もあるため、どの程度の服装が想定されているのかは、面接や体入のときに直接聞くのが確実です。
年齢と働く時間に関する決まり
風営法では「接待」を、歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすことと定義しており、実務上は警察庁の解釈運用基準に沿って判断されるとされています。具体的に挙げると、客の隣について接客、客と一緒にゲームをする、客と一緒にデュエットを歌う、ライターに火をつける、等があります。
接待を伴う営業に従事できる年齢については明確な決まりがあります。風営法第22条第1項では、18歳未満の者に接待をさせること、および午後10時から翌日午前6時までの間に18歳未満の者を客に接する業務に従事させることが禁止されています。また労働基準法でも、18歳未満の深夜業は原則として禁止されているとされています(労基法第61条)。
応募前に試せる「体入」
「体入」(たいにゅう)は「体験入店」の略です。本入店の前に1日だけ実際に働いて、店の雰囲気や客層を確かめられる仕組みです。体験とはいえ、しっかり給与が支給されることが多いため、近年は利用する人が増えています。キャバクラ・ラウンジ・ガールズバーでは体入文化が浸透しており、積極的に体入を募集しています。お店によっては「何回でも体入OK」などの触れ込みもあったりするので、体入と本入店の境い目が分かりにくくなってきている現状があります。
また、スナックや会員制ラウンジではママ(責任者)が体入を嫌がる傾向にあり、体入制度が存在しないお店もあるので、体入を応募する際は先に確認しましょう。
求人を文章で読むより、実際に体験してみたほうが分かることは多くあります。先輩スタッフの雰囲気、席の回り方、帰宅時間の目安など、自分に合うかどうかを判断する材料になるので体入できるお店の場合はぜひ活用しましょう。
なお面接や体入の際には、顔写真付きの身分証明書の提示を求められます。上述のとおり、未成年を雇うことは体入であっても違法行為であり、知らなかったではすまないため、店側はほぼ、年齢確認をします。必ず必要だと思い、事前に用意しておきましょう。この時に他人の身分証を提示して年齢を偽ることは詐欺にあたりますので、絶対にしてはいけません。
まずは条件を並べて比べるところから
ラウンジは、地域や店舗によって業態も仕事の範囲も幅があります。だからこそ、一つの記事や一つの店の情報だけで結論を出さず、複数の求人を見比べることが役に立ちます。本当の時給、営業時間、出勤の決め方、服装、キャストが担当する業務の範囲。この5つをメモして、気になった店に同じ質問をしてみてください。答え方そのものが、店を知る手がかりになります。